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中国人観光客の“爆買い”が流行語にもなり、栄華を誇ったインバウンド事業、インバウンド関連銘柄が終焉を迎えつつあるようです。

訪日外国人観光客の目標を当初は2020年まで2000万人と設定していましたが、それは早々にクリアすることに。新たに2020年までの目標を3000万人に引き上げ、インバウンド需要は好調だと思われていました。

確かに、東京の状況を見ると目に見えて観光客が増えた気がします。浅草、銀座、築地など有名どころは日本人2、3割、7、8割が外国人といった感じではないでしょうか。人数自体は全く減っていないどころか増え続けている感じがあります。

では、なぜインバウンド事業がやばいと言われているのか。

中国人観光客の爆買い終了

インバウンドを支えていた中国人観光客の爆買いがなくなってしまったと言われています。

家電量販店に勤めているわけではないので実際のところは月次売り上げなどで知るしかありませんが、確かに以前ほど、手当たり次第に家電やブランド物を買っている中国人は見なくなりました。

爆買いの主力製品として挙げられていた炊飯器、デジタルカメラ、水洗トイレなど、単価の高いものの売れ行きが不調のようです。

更にドラッグストアで買い漁られていたベビー用品、化粧品、お菓子なども伸び悩んでいるとのこと。確かに手提げ袋パンパンにお菓子を入れて歩いている中国人観光客を見なくなったような気がします。

ヤマダ電機は免税店閉鎖、ラオックスは月次売り上げ44%減

爆買いの中心だった家電量販店の不調が全てを物語っているような気がします。

ヤマダ電機は新橋駅前の免税店を閉店

新橋駅のすぐ目の前にあったヤマダ電機の免税専門店が早くも閉鎖となってしまったようです。綺麗な建物、免税に特化した店ということで「ヤマダもインバウンドの恩恵を受けているな~」と思って見ていましたがそれが閉店というのは相当儲かっていなかったからだと思います。

未だ観光客が多くいる中でそれなりのコストをかけて用意した免税店を閉めるというのはそれなりのことだと思います。

ラオックスは顧客単価の下げに歯止めが掛からず

28年6月16日に発表したラオックスの月次売り上げ状況報告では客単価の下げがより鮮明になってきました。

2015年は3万円後半を維持していた客単価ですが、今年に入ってからは3月25,372円、4月26,067円、そして5月は21,295円となりました。客単価が約40%程下がっており、それが5月の月次売り上げ前年同月比44%減に反映されています。

高いものが全く売れなくなってきたことを示す最たる結果だと思います。

中国資本のおかげで中国人観光客を真っ先に呼び込めるアドバンテージがあるラオックスでもこの苦戦っぷり。爆買いの終焉、インバウンド事業の終焉を示すものと言っても過言ではないかと思います。

越境EC事業、越境EC関連銘柄もやばいみたい

今年はインバウンド関連銘柄に続き、越境EC関連銘柄も話題となっています。

日本の製品、商品を海外へ向けて販売するビジネス。企業の輸出というよりは個人や小規模な企業が行う輸出入代行といったイメージです。

越境EC関連銘柄の例を挙げるとジェネレーションパス [3195]、Hamee [3134]などが話題となり急騰しました。

この越境EC事業も最たる相手国は中国になります。中国国内で日本製品の人気、信頼度は揺らいでおらず、帰国した後も追加で日本製品が欲しいという人は多いようです。勿論、日本に観光に来る時間や費用を考え、最初から越境ECを利用する人もいます。

その越境EC事業ですが、中国政府が規制を行ったとのこと。

個人輸入扱いで事実上の免税だった越境ECですが、2016年4月から一般貿易並みの税金が課せられるようになったとのこと。

新作のiPhoneが出たら日本で大量買いして中国へ。日本の紙おむつ、粉ミルクを大量買いして中国へ。日本の高級炊飯器を大量買いして中国へ。

これらのビジネスが全て成り立たなくなってしまったようです。

今回の円高がインバウンドと越境ECにとどめを刺すのか

イギリスの国民投票でEU離脱の可能性が高まり、リスク回避から円を買われる動きが強まっています。5月の連休中も1ドル106円台半ばへと円高が進行しましたが、今回6月は既に一時103円台となっています。記事を書いている現在も104円台で推移しており、イギリスの国民投票次第では100円割れもありえると言われています。

円高になれば当然ですが訪日観光客の需要は下がります。円安でこそ力を発揮するインバウンド関連、越境EC関連、今回の円高が逆風となり、同事業にとどめを刺す可能性も出てきてしまいました。

安倍政権、アベノミクスにとっては柱とも言える訪日観光客の増加予測。これが崩れ始めてしまっているようです。